記事1で紹介した物理のルートを、今回は1冊ずつ詳しく書いていきます。物理は模試でも本番でも8割を維持できた、一番安定していた教科でした。

この3冊は、同じ著者の3段階シリーズ
最初に知っておくと得な話として、物理のエッセンス・良問の風・名問の森は、すべて同じ著者・同じ出版社(河合出版)から出ているシリーズです。だから解説の考え方や記号の使い方に一貫性があり、次の段階に進んでも違和感がありません。実際、良問の風の問題は物理のエッセンスの内容に沿って出てくるので、分からない問題があればその都度エッセンスに戻って解き直す、という使い方ができます。
① 物理のエッセンス:現象の理解から始める
物理のエッセンスは、力学・波動編と、熱・電磁気・原子編の2冊構成です。僕は力学から順番に始めて、それぞれ2周しました。
この本の特徴は、公式を覚えることからではなく、現象を理解することから入る点です。
特に力を入れてほしいのが熱力学です。 物理のエッセンスで熱力学の解き方を一度きちんと理解すると、どんな応用問題が来ても確実に解けるようになります。入試本番で熱力学が出たら「ラッキー」と思えるようになるレベルまで届きます。だから1周目の段階で、熱力学だけは理解しきることを目標にしてください。ここを乗り越えると、物理全体に対する苦手意識がかなり減ります。

② 良問の風に進むタイミング
判断基準はシンプルです。物理のエッセンスについている演習問題を2周解き終えたら、良問の風に進んでください。
良問の風を解いていて分からない問題が出てきたら、その都度エッセンスの該当箇所に戻って解き直す。この往復ができるのが、同じシリーズを使う最大の利点です。
1周目と2周目で、やることを変える必要はありません。ただし2周目は、問題を見た瞬間に「これはこう解く」という解法が出てくる状態を目指してください。考えて思い出すのではなく、反射で出てくるレベルです。ここまで来れば、共通テストの時間制限にも対応できます。
③ 名問の森:余裕があれば、解き方の幅が広がる
僕は物理が好きだったので、名問の森まで挑戦しました。
この本には、それまで知らなかった解き方がたくさん出てきます。難関大学の入試で使われるような、別角度からのアプローチです。必須ではありませんが、物理の問題に対する引き出しが確実に増えます。
全分野をやりきる時間がなければ、自分の得意分野だけでも解いてみるのがおすすめです。得意な分野だからこそ、新しい解き方の価値が実感できます。
④ 一番力がついたのは、物理のエッセンス
3冊の中でどれが一番効いたかと聞かれたら、迷わず物理のエッセンスです。
理由は、基本の解き方だけでなく、公立高校ではあまり教えてもらえない微分・積分を使った解き方が学べるからです。
たとえば誘導起電力の公式で、ΔI/Δt の部分を di/dt という微分の考え方で捉えるだけで、解くのが圧倒的に楽になります。単振動も同じで、式が複雑になっても微分・積分を使えば、速度・距離・加速度を一瞬で出せます。
公式をそのまま覚えて当てはめるのと、微積で現象そのものを捉えるのとでは、物理の見え方が根本から変わります。この考え方の転換が、僕にとって一番大きな収穫でした。
物理が苦手な人へ
記事1でも書きましたが、理系にとって物理は、共通テストと二次試験の出題範囲がほぼ一致している教科です。つまり、一度仕上げれば両方に効く、コスパの良い教科です。逆に後回しにすると、両方が同時に崩れます。
最初の壁は高く感じますが、エッセンスで現象の理解に振り切って、熱力学から突破口を作ってみてください。
まとめ
物理は、エッセンスを2周やり込んだ時点でほぼ決まりました。次は化学の勉強法について書いていきます。

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